2020/11/12 率直に頼む

一番伝えたかったのは、ずっと言えなかった言葉

アサーティブトレーニングの基礎講座のなかで体験したことを書いてみたいと思います。

 

講座のなかで、「率直に頼んだりお願いしてみよう」というテーマがあり、私はそこでパートナー(夫)に対して、

「今夜は晩ご飯をつくりたくないから、出前を頼みたい」

ということを伝えてみる練習をしてみました。

 

(なんだそんなこと?)と思われるかもしれませんが、私にとってはなかなか言いづらいことだったのです(ちなみに私、職場ではバリバリ自己主張するタイプです)

 

これまでの私はどうしていたかというと、どんなに疲れていてもがんばって作っていました。

なんか言いづらいというか申し訳ない気がして。

なので言い出せずにがんばりすぎて疲れ切ってしまったり、イヤイヤ作って家族に不機嫌な気持ちをばらまいたりしては罪悪感を感じていました。

 

でも講座のなかで、アサーティブでは「自分の本当の望みを相手に伝えることは、人としての大事な権利なんだ」という考え方があることを知り、よし、やってみようと思ったんです。

 

実際に講座の中でパートナー(夫)役の方に言ってみる練習をしてみると

「今夜は出前とらな~い?たまには出前もいいでしょ~?」とか、「〇〇スーパーのお惣菜って評判いいんだって。今日はそれにしてもいいかな~?」とか、なんだか下から許可を乞うような言い方になってしまって、「なんかこれ、自分が伝えたいこととちょっと違うなあ…全然対等な感じじゃない」という気持ちが残ります。

 

そこでトレーナーの方から、

「『今夜はつくりたくない』ということを、正直に、はっきり言ってみよう」

とアドバイスをされ、チャレンジしてみることにしました。

 

ところが…! その一言が! なかなか言えないんです!!(汗)

言おうとすると変な汗が出てきて言葉が止まってしまう…。正直自分でもびっくりしました。

 

自分の気持ちに正直に「私はこうしたい/したくない」とまわりに言うことを、ずっと自分に禁じてきたんだなあ…と思いました。

 

そしたら(これまでごめんね…自分!つらかったよなあ、自分!)という気持ちがわきあがってきて、なんと涙がポロリ(…ちょっと恥ずかしかった)。

それから三回練習をやってやっと

「ちょっと言いづらいんだけど、今夜はすごく疲れていてご飯つくりたくないんだ」

と、伝えることができました。

 

「私が一番伝えたかったのは、これまでずっと言えなかった言葉だったんだ」

アサーティブに出会って、はじめて気づいた大切なことです。

 

ちなみにその後、夫にこの話をすると「そうだったの? もっと早く言ってくれればよかったのに」とあっさりした反応で拍子抜け。でもそれをきっかけにして話し合って、週に1~2回はテイクアウトにしたり、早く帰った日には夫が作ってくれるようになりました。

 

ほんのちいさなことかもしれないけど、私の中では大きな大きな変化でした。

アサーティブに出会えてほんとうに良かったです。