2022/10/3 率直に頼む

仕事をしすぎる部下に困っている

部下が率先して仕事を「しすぎる」ので困っていると言うと、結構驚かれることが多いけど、実際困っている。
 
残業が多いとか仕事を抱え込みすぎて進捗が遅れるとか、そういうことではなくて、私の部下のAさんは、若手や新人の仕事まで(頼まれなくても善意で)手伝ってあげたりやってしまったりするのだ。
あきらかにやりすぎ。
 
これまでは
「そんなに手伝わなくていいよ」
「本人にやらせればいいのに」
等とやんわりと伝えていたが、これだとどうも真意が伝わってない様子。
 
このことをアサーティブの講座で相談したら、トレーナー方に、まずは今起こっている事実と、その問題点から整理するといいよと教えてもらった。
 
仕事をしすぎることの何が問題なのか??
 
そう言われると、最初はうまく言葉にできなかった。
よくよく考えてみると、その問題点が見えてきた。
部下Aさんが率先して新人や若手の仕事を引き取ってしまうので、新人や後輩たちがなかなか育たないのだ。
 
そこで、「後輩たちが育たない」というのをもっと具体的に言うと?とさらに問われて、また考えこんだ。
 
そこまで具体的に問題点を考えてこなかったからだ。
でも、そう問われてあらためて考えてみると思い当たることがあった。
 
若い後輩たちが、困ったときに自分からまわりに相談したり、問題に直面した際に、悩んで自分なりの解決策を見つけようとする力がついていかないなあ、と感じていたのだ。
実際、困ったことがあっても先輩のAさんがやってくれるからいいや、という雰囲気を感じることが何度かあった。
 
事実と問題点が明確になってきたことで、今後に向けての要望も明確になってきた。
 
本当は「後輩の仕事を引き取ってしまうのではなく、やり方を教えるようにしてほしい」というのが要望なのだけど、Aさんのキャラクター的にそれはちょっと難しそう。
なので、「手伝いたい、引き取ってしまいたい」と思ったらその時点で自分に相談してもらうようにした。
相談があれば、この件はどこまで手伝うか、この件は手伝わずに本人にやってもらうことにするか、その都度話し合えると思ったから。
 
Aさんのやる気とスキルとチームへの貢献には心から感謝しているので、そこはきちんと伝えたうえで、話し合いをしてみようと思えたのが一番の収穫!
 
伝え方ももちろん大事だけど、伝える「前に」自分自身の伝えたい中身を整理して言葉にしておくことが必要だなあ、と感じた一件だった。