2024/3/22 怒りの感情
怒りでいっぱいだったけど
はじめてアサーティブという言葉に出会った当時、私は怒りでいっぱいだった。
いつも、いつも、いつも、怒っていたように思う。
パートナーは飲み会で毎日帰りが遅く家事はほぼワンオペで
幼い子どもはちっとも言うことをきいてくれず
実の母親は子育てに干渉してくるし
義理の親はアポなしで訪問してくるし
子どものことで早退するたびに職場にはいつも謝ってばかりだったし
そのたびに「なんで自分ばっかり!?」という怒りをどう扱ったらいいのかわからず、まわりを責めたり自分を責めたりという形で怒りを日々まき散らしていたように思う。
最初アサーティブトレーニングの講座に参加した時の第一印象は、「こんなやり方で自分の怒りが解消するわけがないなあ」と思った。
こんなことをやって、いったい何の役に立つのか?とも。
ただ、トレーニングの中で印象に残った言葉があった。
それは、
「怒りそのものを何とかしようとしないほうがいい。
怒り、という大きくてあいまいな問題に取り組む前に、自分の中の小さな違和感や、相手にちょっとだけ助けてほしいこと、困ったなあと感じたことを、小さいうちに言葉にしてまわりに働きかけること、そこからやってみるといいよ」
という言葉。
全くの半信半疑だったが、当時の自分は万策尽きていたので、しばらく言われたとおりに愚直にやってみた。
そうしたら、それまで感じていた「自分にはどうにもコントロールできない大きな怒りの塊」は、分解していくと、小さな違和感や困りごとや、助けてほしいことに分解することができる、ということがわかってきた。
焼けつくような怒りの感情は、小さく分解していくと、
「今日はお風呂掃除をやってほしい」
「週に一度は夕飯を一緒に食べたい」
というような、本当に小さな要望に形を変えていった。
正直「こんなことやってもなあ…」と思ったのは事実。
でもそれをあきらめずに、落ち着いて、率直に伝えることからスタートしたのが、私のアサーティブトレーニングの第一歩だった。
あれから10年近くたち、怒りの取り扱い方はずいぶんうまくなったと思う。
時間はかかったけど、あの半信半疑な第一歩が今の私を支えているなあ、としみじみ思うのだ。