2010/3/16 汐生の思い
感動的な再会
すっかりご無沙汰してしまいました。2月から3月初めにかけて再び出張の"嵐"となり、西に東に飛び歩いておりました。やっと今週から事務所に戻ってきたところ、外の大きなモクレンの木がすっかり満開となっていました。この花を見るたびに、1年がたったんだなあと感慨深く感じます。
週末とても嬉しいことがありました。私は大学を卒業した後の1年間、日本社会事業大学の研究科で社会福祉の勉強をしていたのですが、学年半ばの9月の1ヶ月間は、国立障害者リハビリテーションセンターという場所で実習をしておりました。当時私は、親の反対を押し切って福祉の勉強をしていましたので、日中は勉強、夜はアルバイトの日々で、友人宅に泊まりこんで実習を続けておりました。
その時の実習先の指導教官が、O先生という先生でした。私は当時かなり理屈っぽい学生で、色々と先生に議論を吹っ掛けたり、福祉の理論で食らいついていたのですが、O先生は辛抱強く、あたたかく、そして厳しく指導をしてくださいました。現場でフルの業務をこなしながら、うるさい実習生を持つことは大変なことだろうなと、仕事をするようになった今の私は思います。しかしO先生はいやな顔一つしないで、私がびっしりと書いた実習記録や質問に、それ以上の内容で答えたり色々と教えて下さいました。
学生時代に尊敬できる大人に出会うとは、本当に幸せなことだと思います。4年間の大学時代は正直あまり心に残らなかったのですが、この研究生時代のO先生は、現場でのお仕事ぶりと、それを理論化しながら福祉の実践に結び付けている様子に、心から尊敬の念を感じたのを覚えています。いつかは先生にお礼を申し上げたいと思いながら、20年もたっていました。
ところが。先日、社会福祉士会での研修を担当させていただいたときに、その恩師のO先生のお名前を見つけて、飛び上るほど驚きました。先生はソーシャルワーカー歴40年で、大学の教授もされておりました。ドキドキしながらも研修後に先生のところに駆け寄ってご挨拶し、お礼を申し上げることができました。とても感動的な再会でした。
数日後、O先生から、先生が編著された本が送られてきました。長い手紙と一緒でした。
先生も私のことを覚えて下さっていて、再会を心から喜んでくださいました。そしてこの20年間、「命をかけて」福祉のプログラム作りをされてきたことが簡潔に述べられておりました。何度も何度もお手紙を読み返し、嬉しくなってお返事を書いたところです。
学生時代に出会う友だちや先生は、本当に一生の宝物です。どんなに長い時がたっても忘れられない出会い。今も心の中がぽかぽかしています。