2010/11/12 事務局から
アサーティブに生きることを実践する
現在、私たちのミッションや今後の大きなビジョンについて、事務局内で議論をしています。私たちは何を大事にしていくのか、AJの"ありよう"とは何かということです。
法人を設立してから6年。事業も安定しスタッフ8名が食べていくくらいの収入は得られるようになりました。主催講座では毎回様々なバックグラウンドの方々が、自分の要望や気持ちをアサーティブに表現するための練習に取り組んでいて、見ていていつも心を揺さぶられます。中学生から高齢者の方々まで、一般の企業から病院、自治体、地域のNPOまで、本当に様々な年齢層や分野でアサーティブネスを知っていただけるようになりました。
ところが、講座に出てアサーティブネスという考え方を知り方法を少し身につけても、現実の生活に戻ると「やっぱり難しい」「忘れてしまう」「2か月で消えてしまう」という声を聞きます。自分だけがアサーティブになっても職場や家庭では誰もアサーティブネスを知らない。孤立感を感じ、アサーティブに振舞うこともついあきらめそうになってしまう・・・。
アサーティブに生きたいと思いながらも現実のハードルが高いと感じる方々に、どのようにアサーティブネスを実践し続ける秘訣をお伝えすることができるのでしょうか。「トレーナー養成講座」にまで参加しなくても、アサーティブネスを時々思い出して、ちょっとしたことを伝えてみる勇気を、どのようにしたら維持することができるのでしょうか。
議論する中で見えてきたのは、私たちは「アサーティブトレーニング提供会社」というよりも、むしろ「アサーティブに生きることを選択し、葛藤し、実践し、がんばろうとしている人たちの集まり」だということです。今年度の私たちの事業計画の目標の一つは、「ミッションを目に見える形で展開する」ということ。つまり、アサーティブに生きる人たちの姿をもっともっと目に見える形にするということがありました。
何か特別な人ではなく、本当に当たり前に「普通に」生きている私たちが、ちょっとしたことを、相手も自分も大切にしながら自信を持って表現できるようになること。私たちが、周りとの人間関係を建設的に作っていくためにアサーティブネスを活用してよりよく生きていけること。そうしたアサーティブに生きる人たちを増やしていくことこそが、私たちのミッションのコアにあるのです。
私たちを取り巻く難しい課題にチャレンジするためには、知恵と勇気と仲間が必要です。知恵と勇気は講座で得られても、仲間がいなくては継続していけません。そのために、仲間をつなぐ何かを考えていきたいと思っています。愚痴を話せるお茶飲み会でも、ロールプレイ実践会でも、ソーシャルネットワークで語り合える場でも。
これから皆さんに、色んなことをおうかがいすることになると思います。その時はお知恵を拝借させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。