2013/5/10 講座の報告
アン・ディクソン氏来日ツアー終了しました【皆さんの感想より】
4月12日からスタートした、イギリスにおけるアサーティブの第一人者であるアン・ディクソン氏による来日講演・ワークショップは、おかげさまで北海道から沖縄までのべ約350名の方々にご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。
アサーティブが全く初めての方からトレーナー資格を持つ方まで、様々な
立場の皆さんがそれぞれの現場においてアサーティブのエッセンスである
「真に自分自身であること。そして人と対等に向き合うこと」
を学ぶ機会を提供できたことはこのうえない喜びです。
(↑大阪講演会でのロールプレイ「職場での注意」の場面)
今回の来日ツアーで印象に残ったのは、
「人と対等な地平に立つためには、自分自身の内側にある怖れや不安という感情から目をそらさず向き合う必要がある」
というアン・ディクソン氏によるメッセージでした。
以下に、参加いただいた方々から寄せられた感想の一部を掲載いたします。
感想の中からアン・ディクソン氏のメッセージを感じとっていただければ幸いです。
「『対話の扉は自分から開く』ことの大切さを学びました。
誰かに心配をかけるから、誰かの反応が怖いからと自分の思いを言葉にしないことが、結果として自分の自己信頼感を低めていたことにあらためて気づきました。どんなに自信がなくても、自分から話し始めることが自信につながることも」
「批判をすることは相手を罰することではなく、それは贈り物であるということ。
相手からの批判を受けとめる際には、無理に同意したり自分をごまかさなくていいということ。自分の気持ちに誠実になって、揺れている気持ちはそのまま表現すればいいんですね」
(ワークショップ「批判へのアサーティブな対処」)
(↑東京講演会でのロールプレイ「世間話の中の悪口にどう対処するか?」)
「不安を隠そうとするとますます不安になる。
不安や恐れを避けるのではなく、友だちとなって自分の気持ちを率直に伝えてみることでかえって不安がなくなっていくという不思議な体験をすることができました」
(大阪講演会)
「企業文化にはアサーティブなコミュニケーションがなじまないのではないかと思っていました。しかしアサーティブのアプローチを使えば、企業内で起きている様々な問題を具体的客観的な言葉にして職場で共有することができる。問題が起こるたびに誰かを責めたり不満をため込むことなく、話し合って解決に向けた新しいステップに踏み出せる可能性を強く思いました」(東京講演会)
「アサーティブとは相手と対等に向き合って立つための扉だということを再認識することができました。しかし何度かアサーティブに対応しても変わらない関係もあるということを受け入れる必要性があることも」
「自分の存在が対等に扱われなかった時は、何よりも自分自身が自分を対等な存在として敬意を持って扱うこと。そして黙さずに声を発すること」
「私のからだと友だちになって、からだが何を望んでいるのかに耳を傾けること。それが自己信頼を持って年を重ねるということ」
(「ワークショップ「エイジングと自己信頼」)
アサーティブのエッセンスをあますところなく伝えてくださったアン・ディクソン氏と、関心を寄せていただいた皆さんに心から感謝いたします。