2009/9/4 堀田美保

最近、泣いてますか?

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の堀田美保(みほ)です。
夏もいよいよ後半、みなさんの疲労度はいかがでしょうか? 
ストレスたまっていませんか?

さて、今日は涙の話。

「なに勝手に泣いてんの!」

これは、ある小学生の女の子が先生に言われた言葉。

「へっ? 
泣く前には、先生に報告しなきゃならないってこと? 先生の許しが必要ってこと?」

これは、私がこの言葉をきいたときの反応。

そういえば「泣かないの!」というメッセージは多いですよね。考えて気づいたことは、私たちは人に泣かれることが苦手だということ。「自分が責められている」「どうにかしないといけない」「めんどうくさい」とか、「どうしていいのかわからなくなる」「困った」、こんなことを思うからでしょうね。こういったことを抜きにして、「その人が泣いている」という状態をそのまま受け入れることは、私たちにとってなかなか難しいことのようです。

ここ何年かのうちに、私自身は、誰かが泣いている場にいても静かにじっと待っていられるようになりました。おそらく1番の理由は、泣くことを自分に許してあげられるようになったからだと思っています。
それができると、人が泣いていても、不思議と、傍らで落ち着いて一緒にいられるようになりました。まずは、泣きたい自分を認めてあげること。そして、それを人にも認めてあげること。

涙は、「悲しみ」だけではなく、「不安」「恐れ」「悔しさ」「怒り」あるいは「安心」や「喜び」など、様々な感情とともに湧いてきます。それは、人が何かを「感じている」ことに伴って起こる、ごくごく自然な現象。涙はストレス物質を外に排出することで、私たちの心身の健康を保っている優れたメカニズム。思い切り泣いたらすっきりした! 元気が出てきた! という経験をした人も多いと思います。
こういったことが人びとの間にもっともっと浸透すれば、泣くことにも、泣かれることにも抵抗がなくなり、自然な心の動きを受け止めることができ、みんなのストレスも多少なりとも軽減されるのかもしれませんね。

ちなみに、「悔しさ」や「怒り」などを感じるときには、心身を緊張させる神経「交感神経」が刺激されることで涙がでるそうで、ナトリウムを多く含んでいるために、しょっぱい味とか。逆に、「悲しみ」や「喜び」を感じたときの涙は、心身をリラックスさせる「副交感神経」が刺激されてでるもので、味は水っぽくて薄口だとか。

夏のストレス、号泣で発散! ってのも、いいかもしれませんね。
思い切り泣いたあと、ちょっと味を確かめてみては?