2009/10/2 堀田美保

『もう、不満は言わない』

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の堀田美保(みほ)です。

タイトルに刺激!?されて、1冊の本を手に取りました。

  『もう、不満は言わない』

著者は、様々な職業についた後、教会の牧師を務めているウィル・ボウエンという男性。
本書の英文タイトルでもある、彼が中心となって広まったキャンペーン、 A Complaint Free Worldとは?
シリコンのブレスレットをはめる。
自分が不平不満やゴシップなどを言ったことに気づいたら、反対の手にはめ換える。
21日間、はめ換えずにいると達成!
ウェブサイト(www.acomplaintfreeworld.org)で申し込めば写真のブレスレットが送料のみで入手できる。(http://www.complaintfreeworld.biz/purple-complaint-free-bracelet.html より)

yhst-14913580161276_2071_2470593.gif

ブレスレットは、自分自身が不満を言っていることを意識化する1つの道具というわけです。

読みだした最初は
「え??不満を絶対言うたらあかんの?」
「ストレス貯まりそう!」
「ダメなことに対して文句言わなきゃ、よくなるものもよくならへんやん」
「ちゃんと伝えな!」
という本書への「不満」が頭の中にむくむくと湧いてきました。

「不満は不満をよぶ」とボウエン師
「まあ、そうだなぁ。誰かが不満を言っていると自分も言いやすくなるっていうか、つられるっていうか、盛り上がるっていうか、そういうこと確かにあるなぁ・・・」と私

「不満を言うと、自分が望むことが離れていく」とボウエン師
「なるほど、そういう場合もあるかもね。不満ばっかり言っている人って煙たがられるっていうのもあるなぁ。う??ん、でも、不満を伝えないと、相手はわからないじゃない!」と私

「ないものではなくて、あって欲しいものに注目しなさい」
「過去や今起こっていることにとどまるのではなくて、将来について話すこと」とボウエン師

かの有名なマーティン・ルーサー・キング師の演説を例にとり、キング師は決して「われわれ黒人の扱われ方はあまりにもひどい」と愚痴をこぼしたのではなく、「私には夢がある」と、どうあってほしいのかその世界を人々に提示したのだと説明する。


「あっ、そうか!」
ここにきて、私流にすっと落ちました。

「自分が問題だと感じていることについて、何かを責めたり、不満や愚痴をぶつけるのではなく、どうあってほしいのか、要求や提案を伝えること
そういうことだ。


ボウエン師が提唱するのはAComplaint Free World [不満のない世の中]であって、アサーティブネスとは、また別の思想・方法です。それでもなお、彼の考え方にはアサーティブネスと通じるものをところどころに感じました。

他にも、 「自分が変わるためには、今の自分がやっていることに気づくのが第一歩」
「変えられないことについて不満をいってもしょうがない」
「自分が価値ある人間であると思えることが大切」            などなど。

さぁて、紫のブレスレット...。 
やってみる? できるのかなぁ...
届いたのに、途中で放り出すのも嫌だし...
でも不満をまき散らさないってのはいいなぁ...
でもやっぱ言いたい時はあるよなぁ...
どうしよう...

さて、みなさんなら、どうします?