2010/6/1 中野満知子

白樺

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の中野満知子(まちこちゃん)です。
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4月中旬、雪まだ残る北海道へ出張したときのこと。白樺からとったお水で落としたコーヒーをごちそうになった。ほんのり甘く、まろやかな味にすっかり魅せられてしまった。

自宅の一室を、ご近所さんたちが気楽に立ち寄れるようにと、開放した知人のお宅にお邪魔したときのことである。子どもたちも自立した団塊世代、何か地域に役立つことをしたいと始められた空間には、90歳の方が編まれたという靴下カバーや、障がいをもたれた形が作った刺し子のふきん、ジーパンを改造した手提げ袋などが所狭しと展示してある。

ちょうど三市がまたがった地帯で、昔はその地域の村落交流がさかんでお祭りも一緒にやったとか。介護施設が三市きっちり別れるようになって、目に見えない線が引かれ、めっきり行き来がなくなってしまったのを憂いて始めたその場所は、敷居が低く、楽しそうにご近所さんたちが語っていた。

白樺のお水は雪解けの水が地面を浸すこの時期だけしか取れないものだそう。朝早くに山の中に入り、直径30~40センチほどの木を見つけて、管をさし、ペットボトルや一升瓶などに溜める。夕方行くと2~4リットル取れることもあるという。ただし木によっては水があがらないこともあるし、小さい木は傷をつけて成長を止めてしまうので要注意!

お話を伺いながら「おいしい水でご馳走したいのだ」との気持ちが伝わってきて、温かな気持ちになっておいとました。

帰ってから辞典で調べると、白樺水はキシリトールの原料になるとあって、そのほのかに甘い味に合点がいった。が、おもてなしの心の甘さが隠し味には違いない。