2012/8/23 堀田美保

心の余裕

こんにちは。アサーティブジャパン認定講師の堀田美保(みほ)です。

1年で一番、暑い、熱い時期ですね。
ここ徳島では、阿波踊りの本番が近付いてきて、なんとなくみんなソワソワしています。

さて、今日はこの間学生さんたちと盛り上がった話。

● スカートに糸くずがついていたので、とってくれたんだけど、それって裾のまつり縫いの糸でスカートがおりちゃった。
● 休んでいた授業のノートを友だちが貸してくれたけど、内容が間違っていて、それが試験に出てばってんをくらった。
● 人間関係で悩んでいるときに、先輩が話をきいてあげるとご飯に誘ってくれたが、アドバイスの嵐でぐったり疲れてしまった。
●  友人の家を出る時、おばちゃんが「遠慮しないでもっていき」と傘を貸してくれた。ショッキングピンクのハイビスカス模様の傘ではずかしかった。
● 口内炎でしみると思って、せっかく冷ましておいたスープを電子レンジで「チン」された。
● 試験の前日になるのでバイトのシフトの変更を店長に言い出せないでいるときに、同僚が気の毒に思って店長に「休みたいそうです」と伝えといてくれたのだが、理由をきかれ「たぶんデートだと思います」と言ったらしく、店長に叱られてしまった。

これって何の話かわかりますか?

答えは「ありがた迷惑」

本人は「よかれ」と思ってしてくれているんだろうけど、結果的には困った事態になってしまうこと。
    
    「ある、ある!」
    「うわぁ~、サイアク~~!」
    「それってほんと困るよね~」

とみんなでうなづきながら、次々と例がでてきました。

ところが、盛り上がっている中、私の中では、ふと「してもらう立場」から「する立場」へと頭が切り替わっていきました。

上で出てきたようなことに遭遇したとき、私たちが取り出すのは「困った」「むっとした」「やれやれと疲れた」など、結果についてのマイナスの感情がほとんどですよね。
それらは、場合によっては「あの人はおせっかいだ」「分かっていない人」など、その人に対する評価もマイナスになってしまうこともあります。

でも、「ありがた迷惑」って、後半の「迷惑」だけではなく、やはり前半の「ありがたい」も含まれている言葉です。

    「ありがたいけど、迷惑だ」
だけど、
    「迷惑だけど、ありがたい」

でもあるはずですね。

    「よかれと思ってくれたこと」
    「心配してくれたこと」
    「なんとかしてあげたいと思ってくれたこと」

そんな相手の気持ちに対しても、少し反応できれば、最終的に私たちが抱く感情や相手への評価や、その次に私たちがとる行動も変わってくるように思います。

「ありがた迷惑」をありがたいと思える、ちょっとした心の余裕ができればいいですね。