2014/11/21 谷澤久美子
アサーティブなインスピレーション!映画「ライフ」
こんにちは!アサーティブジャパン認定講師谷澤久美子です。
昨年の春3度目の来日をされたアン・ディクソン氏(ヨーロッパでのアサーティブのトレーナーの第一人者)は、今回もたくさんのメッセ−ジを残してくれました。
私が印象に残っていることのひとつに、「インスピレーションの不足が、アサーティブであろうとする力を制限してしまう可能性がある」というもの。アンさんがこの言葉を説明してくれている最中、私は、講座などで出会った参加者の方々が、ロールプレイで勇気を振り絞って言葉を発しようとしている姿や、アサーティブの仲間達が、自分自身の困難な事例に立ち向かったり、社会の課題の解決に継続的に努力している姿を思い出していました。誰かがアサーティブであろうとする姿に接すると、「よし!私もやろう」と勇気がわきます。
さて、今日は大いなるインスピレーションを与えてくれた映画を紹介します。ヒラリー・スワンク主演の「ライフ」です。
学校ではいじめにあい、家の中ではゲームに依存する息子(ジョージ)を元気づけようと、母親マリーは息子と長期旅行に出かけます。場所はアフリカ。そこで本来の力を取り戻し、元気に遊び学ぶ息子と幸せな日々を送るマリー。しかし、ジョージはマラリアにかかり命を奪われます。なぜ、ジョージがこんな目に合わなくてはならないのか!マリーは、その持っていき場のないような感情、怒りを、最初は自分の父親にむけ、そして夫にむけ、自分自身にむけ、もがき苦しみます。
失意の毎日の中、マリーは同じようにアフリカでマラリアによって命を失った息子をもつイギリス人の母親マーサに出会います。そして、二人は悲しみを分かち合いながらも、マラリアによって多くの子どもたちが命をなくす現状を食い止めるべく活動を始めるのです。
私は2つのことでインスピレーションを感じました。
1つは、二人の母親が、子どもを失った原因への「怒り」を、怒りで終わらせるのではなく、その裏にある「希望」をみつけ、それに向かって立ち上がったこと。
毎年50万人もの子どもたちをマラリアで亡くしてはならない!という二人の想いは、ついには予算委員会への出席に繋がり、そこで発言の機会を与えられ、さらには現状以上の予算を勝ち取り、息子たちがイキイキと暮らしたアフリカへ、たくさんの蚊帳(マラリア予防のための)を寄付することができたのです。
もう1つは、活動を進めていく中で、マリーは身近な人間関係の中でできていた溝を、自分から歩みより修復したことです。
まずは子どもの頃から関係の悪かった父親(政治家)に、活動を手伝ってほしいと依頼にいきます。ジョージの葬儀の日でさえ、父親からのお悔やみを受けようとしなかったマリーが、父親の家の扉をたたいたことだけでも勇気ある行動ですが、活動を共にしていく中で、父親の生き方を理解していくのがステキです。仕事ばかりに夢中でちっともかわいがってもらえなかったという事実は、自分の側からだけの見方だった・・・と気づき、そうして、父からのアドバイスを真摯に受け取り、プレゼンに向かったんです。
また、夫に詫びるシーンがあります。アフリカ旅行に関しても、活動に関しても、ほぼ独断でやってきたこと、また、夫もジョージを亡くしてつらい思いをしているのは同じなのに、自分の悲しみでいっぱいで思いやれなかったこと、それらを本当に自分に誠実になりあやまるのです。
アサーティブであることは、エネルギーもいるし、時間もかかるし、なかなかしんどいことでもあります。しかし、素晴らしいインスピレーションをもらうと、よし、もうちょっとがんばってみよう!って思えます。
この映画は、そんな映画でした。
見終わったとき、私はアンさんが残してくれた別のメッセージ、「自分が周りを照らす光であれ」を噛み締めました。
昨年の春3度目の来日をされたアン・ディクソン氏(ヨーロッパでのアサーティブのトレーナーの第一人者)は、今回もたくさんのメッセ−ジを残してくれました。
私が印象に残っていることのひとつに、「インスピレーションの不足が、アサーティブであろうとする力を制限してしまう可能性がある」というもの。アンさんがこの言葉を説明してくれている最中、私は、講座などで出会った参加者の方々が、ロールプレイで勇気を振り絞って言葉を発しようとしている姿や、アサーティブの仲間達が、自分自身の困難な事例に立ち向かったり、社会の課題の解決に継続的に努力している姿を思い出していました。誰かがアサーティブであろうとする姿に接すると、「よし!私もやろう」と勇気がわきます。
さて、今日は大いなるインスピレーションを与えてくれた映画を紹介します。ヒラリー・スワンク主演の「ライフ」です。
学校ではいじめにあい、家の中ではゲームに依存する息子(ジョージ)を元気づけようと、母親マリーは息子と長期旅行に出かけます。場所はアフリカ。そこで本来の力を取り戻し、元気に遊び学ぶ息子と幸せな日々を送るマリー。しかし、ジョージはマラリアにかかり命を奪われます。なぜ、ジョージがこんな目に合わなくてはならないのか!マリーは、その持っていき場のないような感情、怒りを、最初は自分の父親にむけ、そして夫にむけ、自分自身にむけ、もがき苦しみます。
失意の毎日の中、マリーは同じようにアフリカでマラリアによって命を失った息子をもつイギリス人の母親マーサに出会います。そして、二人は悲しみを分かち合いながらも、マラリアによって多くの子どもたちが命をなくす現状を食い止めるべく活動を始めるのです。
私は2つのことでインスピレーションを感じました。
1つは、二人の母親が、子どもを失った原因への「怒り」を、怒りで終わらせるのではなく、その裏にある「希望」をみつけ、それに向かって立ち上がったこと。
毎年50万人もの子どもたちをマラリアで亡くしてはならない!という二人の想いは、ついには予算委員会への出席に繋がり、そこで発言の機会を与えられ、さらには現状以上の予算を勝ち取り、息子たちがイキイキと暮らしたアフリカへ、たくさんの蚊帳(マラリア予防のための)を寄付することができたのです。
もう1つは、活動を進めていく中で、マリーは身近な人間関係の中でできていた溝を、自分から歩みより修復したことです。
まずは子どもの頃から関係の悪かった父親(政治家)に、活動を手伝ってほしいと依頼にいきます。ジョージの葬儀の日でさえ、父親からのお悔やみを受けようとしなかったマリーが、父親の家の扉をたたいたことだけでも勇気ある行動ですが、活動を共にしていく中で、父親の生き方を理解していくのがステキです。仕事ばかりに夢中でちっともかわいがってもらえなかったという事実は、自分の側からだけの見方だった・・・と気づき、そうして、父からのアドバイスを真摯に受け取り、プレゼンに向かったんです。
また、夫に詫びるシーンがあります。アフリカ旅行に関しても、活動に関しても、ほぼ独断でやってきたこと、また、夫もジョージを亡くしてつらい思いをしているのは同じなのに、自分の悲しみでいっぱいで思いやれなかったこと、それらを本当に自分に誠実になりあやまるのです。
アサーティブであることは、エネルギーもいるし、時間もかかるし、なかなかしんどいことでもあります。しかし、素晴らしいインスピレーションをもらうと、よし、もうちょっとがんばってみよう!って思えます。
この映画は、そんな映画でした。
見終わったとき、私はアンさんが残してくれた別のメッセージ、「自分が周りを照らす光であれ」を噛み締めました。