#11
つたわるノート

傷つく言葉を言われたら書き手:アサーティブジャパン「メールマガジン」より

日常の何気ない会話の中で、不意に傷つく言葉や差別的な発言を受けて、とまどうことはありませんか。

性別や年齢、生まれについて差別的な言葉で中傷されたり、からだつきや容姿をからかわれて何も言えずに傷ついた体験をされた方は少なからずいらっしゃることと思います。


私たちが開催しているアサーティブトレーニング「応用講座」のプログラムには「不当な批判に対処する」というテーマでのセッションがあります。
そこでは人格否定や人権侵害にあたる言葉を言われた場面での、とっさの対処法も学びます。

差別的発言や中傷については、静かにそしてきっぱりと否定し、自分の尊厳と身の安全を守ること。
それが自他尊重のコミュニケーションであるアサーティブの基本的なスタンスでもあるのです。

しかし、実際そういう場面に遭遇すると、言われた側はあまりの恐怖に頭が真っ白になり、体は凍り付き、意に反して笑顔を見せてしまうことすらあります。
それは人として当然の反応であり、自分の身をまもるための防衛反応ともいえます。

だから、たとえその場でうまく反論できなかったとしても、ひと言も
発せなかったとしても、そのことで自分自身を責める必要はありません。

その場でとっさに言葉が出てこなくても、大丈夫。
そんなときは、せめて心の中で

「私はその言葉を受け入れない」
「私は、同意しない」

と、はっきり言葉にしてみましょう。


たとえ相手が軽いジョークのつもりであったとしても、自分の尊厳を傷つける言葉までを受け入れてしまう必要はありません。


つらい気持ちをひとりで抱え込まずに、信頼できる人や気のおけない仲間に話をきいてもらうことも、自分を大切にすることにつながります。


痛みや怒りを共有してくれる仲間の存在を感じるだけで、内側から力がわいてくるはずです。